サンゴ漁師への転職急増

日本有数の宝石サンゴの産地である高知県で、サンゴ漁業者が5年で倍以上に増えたそうだ。中国人が宝飾品を買い求め、サンゴの原木が高騰しているからだという。サラリーマンからの転職組らも顔をほころばせるが、資源保護の問題も浮上しているという。
サンゴ漁師の数は激増しているそうだ。高知県が許可した漁業者の数は2009年の144から、15年には364に増えた。来年1月からはこれを許可数の上限とする考えだという。高知の許可数は全国の9割以上を占め、全国では高知を含め6都県が計393件の許可を出している。高知県のほか、東京都21件、長崎県5件、和歌山、鹿児島、沖縄各県が1件ずつと続く。
和歌山県は今年初めて、和歌山南漁協など12漁協で構成する共同経営体に1件の漁業許可を出した。漁船152隻が登録され、1日50隻を上限に操業するという。県によると、サンゴ漁参入に関して漁業者から「サンゴ漁をやりたい」と問い合わせが県に相次いでいたそうだ。13年までは「地元漁師が細々とおこなう程度」だったため、許可制ではなく自由な量を認めていたそうだ。昨年1年間調査した結果、今後は大規模なサンゴ量が想定されると判断し、許可制に踏み切ったという。
急増の原因はサンゴ価格の高騰だ。日本珊瑚商工協同組合のまとめでは、土佐湾産の平均落札額は、05年の1キロ当たり17万9195円から年々上昇し、13年は158万1475円に。14年は137万2717円とやや下がったが、高止まりしているという。
「購買力を付けた中国人が宝石サンゴ、特に赤サンゴを縁起物として珍重し、日本産のサンゴを買い求めている」と、宝石サンゴ原木の加工・販売会社「KAWAMURA」の川村裕夫社長は説明する。同社は原木の7割を台湾に輸出しているとのこと。「中国はサンゴの輸入規制が厳しいので、中国人の業者や観光客は台湾にサンゴ製品を買いに来る。台湾の業者は『日本の赤サンゴは赤色が濃く、世界トップの品質だから、ぜひほしい』と言うんです」とのこと。同社の宝石サンゴの輸出高は10年前の10倍に増えたそうだ。
サンゴ漁は誰でも簡単に始められるものなのだろうか?しかしこれだけ急激に漁師が増え、乱獲されてしまうとサンゴが絶メスしてしまったり、環境が破壊されてしまわないか心配だ。