怒る女性誌

芸能ゴシップや美容・健康情報などで華やかな女性週刊誌に異変が起きているそうだ。
安倍晋三政権をストレートに批判する硬派な記事が目立っているという。俎上に載せるのは、安全保障法制の見直しや憲法改正、原発再稼働、アベノミクス、女性活躍推進といった目玉施策。
この1年間に3大女性週刊誌が掲載した安倍政権を批判する記事の見出しを見ると、「安倍さんは世界で”女性蔑視”だと思われている!」「安倍政権は女の涙ぐましい努力をわかっちゃいない」などと率直なものが並んでいる。他にも原発稼働や憲法改正などへ疑問を投げかける記事が少なくない。
政治に物申す記事が増えたきっかけとして関係者が口をそろえるのが、東日本大震災と福島第1原発事故だ。原発事故を経験して、「最悪の場合どうなるのか知りたい」というニーズが高まったそうだ。特に子供や家族を守る立場の女性にはその思いが強いという。集団的自衛権やアベノミクスなどを取り上げる際にも「要するに、どうなるの?」という疑問に答えることを大事にしているとのこと。
とはいえ各誌とも決して「批判ありき」ではないそうだ。各誌が大事にしているのは、現場で聞いた生の声。それが結果的に厳しい政権批判になっているとのこと。
女性誌はファッションやゴシップなど「見たい、知りたい」という読者の素直な欲求に応えるメディア。政権批判の記事は、異論を許さず、なし崩し的に変わろうとしている世の中への異議申し立てとも言える。批判を恐れて口をつぐむ人が増える中、生活実感を基に「他人がどう言おうと、私はおかしいと思う」と言える、血の通った言論を無くしてはいけない、と言う意見もある。女性誌でこうした厳しい世論を取り上げることで、政治や行政にもっと危機感を持ってもらうことのつながるのかもしれない。